聖戦士ダンバイン

Story of AuraBattler DUNBAIN

TV Series

聖戦士ダンバイン TVシリーズ

第41話 ヨーロッパ戦線

場面カット パリの壊滅は、ショウだけではなくシーラの心にも深い傷となった。シーラは一刻も早く戦争を終結させるために、地上人チャーリーを通じてイギリス女王への接見を準備させる。政治家や軍人相手に交渉するのではなく、イギリス王室にヨーロッパの統一戦線を訴えかけたのは、王道に従い、人の心に訴えかけたいと考えたからだった。その真意を汲み取ったイギリス女王は、シーラに賛同し出来る限りの助力を承諾する。
ヨーロッパ各国の軍は、イギリス女王の働きかけで同時に複数の核ミサイルをゲア・ガリングに発射した。それを合図に、グラン・ガラン、ゴラオン、ゼラーナは一斉攻撃を開始。オーラ・バトラー同士の激しい混戦となる。そんな中、ショットの旧友である地上人ジャバは、隙を見てグラン・ガランのブリッジに肉薄。シーラに重傷を負わせた。グラン・ガランの体勢が崩れたことを確認したゲア・ガリングは前進。ショウがジャバを倒すものの、作戦は失敗してグラン・ガラン、ゴラオン、ゼラーナは後退せざるを得なくなった。


第42話 地上人の反乱

場面カット 地上人を威嚇し、オスロで補給を強制するゲア・ガリング。当然地上の人々はゲア・ガリングに反発。ストライキを敢行してビショットを悩ませる。反対にエレはシーラと友好関係にある英国女王に働きかけ、オスロを攻める許可をノルウェー政府に求めた。
シーラの後押しで全権を委任されるエレ。オスロを灰にしてでもという地上人の善意を感じたエレは、オスロで手間取るゲア・ガリングへの総攻撃準備に向う。そこに、突然ゲア・ガリングを脱出したリムルがバラウで飛来する。ゴラオンに先行していたショウたちと、リムルの追撃部隊は戦闘に突入する。
リムル追撃隊のゼットは、ゴラオンが接近していることをビショットに報告。地上人に反目され、修理、補給作業半ばのままオスロを離脱するゲア・ガリング。
強化した火力でゴラオンに対するゲア・ガリングだが、怯まぬ地上人と未整備の今、その戦力は思うに任せず、やむなく撤退してゆく。
ゴラオンも充分な戦果が得られず痛み分けとなった両軍。リムルもまた黒騎士に奪い返され、エレは自らの力不足に涙する。


第43話 ハイパー・ショウ

場面カット ゲア・ガリングがロンドンに向かっていると知り、ゴラオンを囮にした海中からの奇襲を試みるショウたち。だが、いくら攻撃してもショウが姿を現さないことに疑念を抱いた黒騎士に、ビルバインとダンバインが海中に潜んでいることを見抜かれ、ゲア・ガリングの装甲の厚さと、黒騎士の戦力の前に大きなダメージを与えられず、奇襲は半ば徒労に終わった。エレは英国女王の恩に報いるためにも、ゲア・ガリングをこれ以上ロンドンに侵入させないため、ゴラオン自らを楯にしようと考える。
一方、度重なる自分の失敗につい悲観するショウ。そんなショウを慮るマーベルだったが、二人の心は微かに行き違ったまま。
だが、先走るマーベルが危機に陥った時、ショウの中の何かが弾けた。彼女を守るために自分のオーラを解き放つショウ。出現する巨大ビルバインは、圧倒的な力でマーベルを救う。その異様な光景にロンドンから撤退していくゲア・ガリング。オーラ力は、ひとつ誤れば己を破滅させる諸刃の剣。だが、命を賭しても守りたい大切なものを得たショウには、それすらも乗り越える何かが生まれていた。


第44話 グラン・アタック

場面カット シーラはドレイクのウィル・ウィプスを討つべく各国の協力を得、重症の身を圧して行動を開始した。ビショットとショットの合流を阻止しようとしていたゼラーナだが、エレは彼らをシーラの援軍に向わせる一方、ゴラオンをゲア・ガリングとスプリガンの合流阻止ポイントへと急がせる。
トッド率いるドレイク軍と交戦状態に入るシーラのグラン・ガラン。ショウとマーベルがゼラーナに先行して到着するが、既にグラン・ガランの損傷は激しい。宿敵出現に、たちまち襲い来るトッド。戦いで肥大した彼の悪しきオーラ力の巨大さに苦戦するビルバイン。劣勢なグラン・ガランに対し更なる追い討ちをかけるドレイクのウィル・ウィプス。もはやこれまでと覚悟したシーラはグラン・ガランの特攻を決意するが、防備が手薄になったウィル・ウィプスを狙ったゼラーナの奇襲が成功。辛くもドレイクたちを撤退に追い込むが、人が戦いの心を抱く限りトッドような悪しきオーラの拡大は止まないと、改めて一同は思い知る。

第45話 ビヨン・ザ・トッド

場面カット ドレイクにアメリカを制圧され、反乱軍として立ち上がる合衆国空母カールビンソン。ゼラーナは彼らと共に戦う決意をする。
一方、ゲア・ガリングがウィル・ウィプスと接触するとの報告を受けたエレは、バイストン・ウェルの誇りを忘れじと、ゴラオン単独でゲア・ガリングの足を止めるために戦闘に入る。
これを知ったゼラーナ隊は、地上軍の攻撃が始まる中を援護に急行。だが、バリアーに守られ無傷のゲア・ガリンク、そして恐るべき戦闘力で肉迫するトッドとミュージィ。今こそ決着をと、他の戦力などには目もくれずビルバインに襲いかかるトッドのオーラ・バトラー、ライネック。ショウへの敵対心はトッドのオーラを一気に増幅させ、彼をハイパー化、誘発されたショウまでもがハイパー化の危機にさらさるが、マーベルや仲間たちの想いが悪しきオーラを反転、一気にトッドへと跳ね返す。一瞬の笑みと共に、計り知れぬオーラ力の中に散ってゆくトッド。ゲア・ガリングとスプリガンの接触はもはや免れない。戦場を包む悪意に、エレのゴラオンは後退する。

第46話 リモコン作戦

場面カット 米空母カールビンソンのスコット艦長は、オーラ・バリアーが長距離の誘導システムを撹乱することから、至近距離からリモコン操縦の戦闘機を特攻させる作戦を提案する。了承したショウたちは、ゲア・ガリングに戦闘を仕掛けた。
一方、グラン・ガランへの偽装投降をショットから命じられたミュージィは、追撃役の味方すら撃墜、敵意を消すために自分の意識を操作しての偽装に徹する。しかしリモコン作戦によってゲア・ガリングが損害を受けたと知ったショットは、ミュージィに作戦の変更を指示。憎しみとショットへの愛、双方のオーラ力を併せ持つミュージィに圧倒されるショウ。だが、予想外の大破を見たビショットが、全軍撤退を発令。動揺したミュージィの隙を突いて、辛くもその場を脱出するショウたち。
双方ともに甚大な被害を蒙ったこの戦いにより、もはや共同戦線は不可能となる。


第47話 ドレイク・ルフト

場面カット 戦力を太平洋上に集結させようとするドレイク軍。なんとしてもそれを阻止したいゼラーナは、地上軍の援護を受けてスプリガンとの戦闘に突入。しかし致命的なダメージを受けてしまう。ひとりゼラーナに残り、特攻しようとするニー。そこへニーの身を案ずるキーンがゼラーナに飛び込んた。ビルバインで救出に来たショウからそのことを聞いたニーは、撃沈され炎上するゼラーナからキーンを連れて脱出すると、シーラのグラン・ガランに向う。
一方、ゲア・ガリングを脱出したリムルは、ウィル・ウィプスのドレイクと再会。シルキーが地上人を呼ぶようになって以来、初めて父娘として素直に無事を喜び合う。だがリムルの口からルーザの裏切りを知らされ、ドレイクはルーザへの報復をリムルに一任。不貞が露見したビショットはグラン・ガランに突撃を敢行する。その最中、リムルはルーザと決着をつけるため、母のいるゲア・ガリングに舞い戻る。


第48話 クロス・ファイト

場面カット 全世界が注目する中、混戦と激化の一途を辿る太平洋上の戦い。
拡大を続ける邪悪なオーラ力は黒騎士をハイパー化へと導き、必死の防戦に出るビルバインを跳ね除け、スプリガンと共にグラン・ガランに肉迫する。だが、黒騎士を襲う謎のオーラ力。ゴラオン、ダンバインの攻撃で損傷したスプリガンは撤退、黒騎士もオーラ力を失う。エレが自らの命と引き換えに、黒騎士の巨大なオーラを吸収したからだ。
ゲア・ガリングに戻ったリムルはナイフを手に母に迫る。しかしルーザは躊躇なく実の娘であるリムルに銃口を向けた。エレの言い残した言葉に、ニーはボチューンで急行するが、既にリムルは射殺されていた。怒りに震えるニーのオーラ・ショットがルーザを直撃する。
今や戦場に満ちるのは、巨大化した憎悪のオーラ力だ。
ゴラオン艦長エイブは、体当たりに出ようとするグラン・ガランの前で、エレの亡骸を抱きかかえたままゲア・ガリングに突撃、ゲア・ガリングと共に砕け散る。


第49話 チャム・ファウ

場面カット 太平洋上を埋め尽くす悪しきオーラ。バイストン・ウェルと地上界双方の存亡の危機を回避しようと、最後の戦いが開始される。
ドレイクを討つべくニーと共にウィル・ウィプスに突撃したキーンはミュージィの前に倒れ、互いのオーラ力を結集したショウとマーベルは、スプリガンのショットとミュージィを討ち取る。しかし黒騎士の直撃を受けたマーベルは、ショウの後姿を見送りながら散って行く。
ウィル・ウィプスに最後の特攻を掛けるグラン・ガラン。ウィル・ウィプスから脱出したドレイクを発見したニーは遂に自らの手でドレイクを討ち果たすが、集中砲火を浴びて散る。
ドレイク死すとの報告を受けたシーラは、すべての憎しみを収束させるために、その持てる力を放出してオーラロードを解放する。
それでもなお、ショウとの決着に固執する黒騎士バーン。ビルバインを飛び出したショウのサーベルがバーンを貫いた時、ショウの胸にもバーンのサーベルが。全ての憎しみが砕け散った。
ショウやマーベルを含むバイストン・ウェルから来た魂は皆、オーラロードに乗り地上から消滅、浄化され、悪夢のような戦いは終結した。
静けさを取り戻した太平洋の波間に、唯一の生存者であるチャムが漂っていた。
地上人に保護され、彼らにバイストン・ウェルの物語を伝えたチャムは、月夜の晩に姿を消して二度と戻ることはなかった・・・